この記事では、介護保険のデイサービスについてお伝えします。
自宅で閉じこもりがちの高齢者はデイサービスに行くように勧められても、「もう歳だから」「あんな幼稚園みたいな所にいってもつまらない」と初めはほぼ拒否をします。
そもそも体力が落ちて外に行く気力のない方が、いきなり定期的に外出するように言われてもなかなか行く気にはなりません。
介護している側も、デイサービスのメリットがわからなければ上手く誘い出すのも難しいですよね。
自宅で親を介護しているけど、少しでも活気のある生活を送ってもらうにはどうすれば良いのか悩んでいる方に読んで参考にして頂けたらと思います。

わかりやすくデイサービスをイメージして頂けるように書いていますので是非最後まで読んでみてください。
デイサービスってどんな所?
デイサービスでは、1日または半日など決められた時間をその日利用されている方達と一緒に集団生活をして過ごします。1日の流れに沿って過ごす事で、メリハリをつけた生活が出来るようにお手伝いをするサービスです。
リハビリに特化したデイサービスやカジノのようなゲームに特化したデイサービスもあります。
お住いの地域にどのようなデイサービスがあるかは、担当のケアマネジャーに聞いてみてください。
デイサービスの1日の流れ
9:00~9:30 | 自宅へお迎え |
10:00頃 | 施設へ到着、血圧などその日の体調を確認 |
10:00~11:30 | 入浴や塗り絵、体操など各々過ごす |
11:30~12:00 | 食前に口腔体操などをして食欲を刺激 |
12:00~ | お昼ご飯 |
13:00~15:00 | 食後の休憩、レクリエーションなど |
15:00~16:00 | おやつ |
16:00~17:00 | 帰宅 |
1日の流れはこのようになります。
デイサービスによっては、送迎時間に1時間前後の違いがあります。
自宅から遠いデイサービスだと車に1時間ほど乗っている事もあり、それに疲れて行きたくなくなってしまう方もいるので施設までの距離はけっこう大切です。
デイサービスの種類
デイサービスには様々な種類があります。規模の違いや施設ごとに力を入れている事が違うので、通う方の目的や好みに応じて選んで頂くと楽しく通って頂けると思います。
それでは、ざっくりと規模や特徴を書いてみます。
規模とは、1日に利用できる人数の目安です。
- 小規模 利用定員19名以下(※施設の住所地と同じ市内在住でないと利用できません)
- 通常規模 利用定員30名程度
- 大規模 利用定員35名以上
小規模デイサービスはアットホームな雰囲気で少人数で過ごしたい方には最適です。職員との距離感も近いので、認知症など気にかけた方が良いご病気のある方が利用するのに向いています。料理をみんなで作って食べたりする所もあります。小規模デイサービスのデメリットとしては、施設自体が小さいので運動する事を目的にされている方にはあまり向きません。
通常規模からは、リハビリや運動などに特化しているデイサービスが多いです。リハビリ専門職やマッサージの国家資格所持者が常駐している所もあります。
大規模デイサービスは、人と一緒に行動するのが苦手で自分のペースで自由に過ごしたい方や運動などを目的にしている方に向いています。大規模のデメリットは小規模と違い、比較的職員の目が行き届きにくい事です。
デイサービスの利用メリットとデメリット
デイサービスは介護保険サービスの中でも利用比率の高いサービスです。
なぜ利用する方が多いのか?まずはメリットを書いていきます。
利用するメリット
- 定期的に外出すると、生活にメリハリがついて活気が出てくる
- 人と接する事で、おしゃれをしたり身の回りに気を遣うようになる
- 日中活動すると夜間良く眠れる
- 体力がついて自分で出来る事が増える
- 介護する方の負担も軽減する
などなど、この他にもメリットは多くあります。
現役世代の方でも家に閉じこもっていると不健康になりますが、高齢者は筋力が衰えるのも早く、認知症やうつ病を発症する事もあります。年齢に関係なく活気のある生活が健康の秘訣です。
メリハリのある生活を送り、他者と交流を図ったり活動する事で活気を取り戻す方が多くいます。日中が活動的になると、夜間も眠れるようになったり、体力がついて自宅でも活動的になる方もいます。
介護する方も、日中を自由に使えるのでストレス解消したり、休む時間に使ったりと負担が少し軽減します。
利用するデメリット
- 最初に誘い出すのが大変
- お金が掛かる
- トラブルもある
閉じこもりがちな方や体力的に衰えを感じて自信を無くしている方を誘い出すのは難しいです。特に男性は他社との交流が嫌いな方も多いので、明確な目的がないと行きたがりません。
昔好きだった趣味や特技、興味がある事が出来るデイサービスなどであれば、見学を機に試しに通ってみる気持ちに繋がるかもしれません。通う始めると続けて行けるようになる方も多いです。
施設の規模や要介護度、介護保険の負担割合によって異なりますが、介護保険1割負担の方でもだいたい1日1500~2000円くらい掛かります。
利用されている方どうしでケンカになったり、転倒したりとトラブルも少なからずあります。
まとめ
高齢者が長く元気に自宅で過ごす為には、体力と気力の両方を維持する事が大切です。
気力が低下するとそれに伴って体力も低下してしまうもの。持病など様々な要因はありますが、出来る限り自立した生活を送ってもらう為には、「活気」を引き出す事が重要です。
「活気」を引き出す手段として、デイサービスは一つの有効な手段だと思います。
どのようなデイサービスが合うかは、人それぞれなので明確にはお伝え出来ませんがポイントとしては
- 人との交流は好き・嫌い?
- 昔の趣味は?(麻雀・将棋・囲碁・カラオケ・陶芸・習字などなど)
- お風呂は好き?嫌い?
この中のどれか一つでも好きが当てはまる方や趣味があった方は、デイサービスに誘うのも比較的スムーズにいくかもしれません。ご利用前には一度見学に行く事をお勧めします。
ただ、しっかりとご自分の意思を持っている高齢者に合うデイサービスが現状少ないのも事実です。
そういった場合は、無理にデイサービスを勧めるのではなく地域で行っているクラブ活動など少しでも興味がありそうな事に誘ってみるのも良いと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。ではまた!
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