地域包括ケア病棟って何?どんな人が入院の対象になるのか!

入院介護

この記事では「地域包括ケア病棟」という病棟についてわかりやすく書いていきます。

病院に入院というと「救急車で運ばれて入院する」というのが一般的です。救急車で運ばれる病院というのは、1次救急・2次救急・3次救急と分けられています。

1次救急:軽症患者(帰宅可能患者)に対する救急病院
2次救急:中等症患者(一般病棟入院患者)に対する救急病院
3次救急:重症患者(集中治療室入院患者)に対する救急病院

高齢者は体調を崩すことも多く、転倒や肺炎、熱中症などで入院されます。救急車で運ばれ、治療を終えると基本的には退院となりますが、高齢者は一度体調を崩すとなかなかすぐに元通りとはいきません。

それまで元気に歩いていたり、一人でトイレに行くことが出来ていたのに入院を機に急激に弱ってしまい出来ていたことが出来なくなってしまう方も多くいます。

しかし、基本的に病院は「治療」をする事がなくなれば「退院」しなければならないのです。以前は頼めば長く入院させてくれた病院もありましたが、「社会的入院」として問題となり現在国は病院側に早期退院を促しています。

病院は退院させたい。入院した高齢者は治療は終われども自宅に帰るには不安が大きい。そんな時、「どうしたら良いんだろう」と悩まれる方もいらっしゃると思います。

私は介護支援専門員として度々そのような方の相談を受けてきました。体調が落ち着いていれば「ショートステイ」へつなぎ様子を見る事も出来ますが、退院直後でリハビリも必要となると一概にショートステイが好ましくない方もいらっしゃいます。

そんな中平成26年度に「地域包括ケア病棟」という病棟が位置付けられ、近年様々な病院が新たにこの病棟を作っています。そして、上記のような方にも非常に役立つ病棟だと感じたのでお伝えします。

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地域包括ケア病棟ってどんな病棟?

救急病院で治療後に症状が安定したけどもう少し経過を見たい方やリハビリをして体力を戻してから退院したい方に対して、自宅や介護施設への復帰をサポートするための医療・支援(相談・準備)を行う病棟と言えます。

要するに、もともと住んでいた自宅や施設に戻るために準備期間を担う病棟です。

それではどんな時に利用するのがするのが良いのかを少しまとめていきたいと思います。

一旦治療が終了し、自宅退院へ向けた準備期間としての入院

  • 日常生活が心配だ
  • 廃用症候群を直したい
  • もう少しリハビリしたい
  • 独居だし、今まで出来ていたことが出来るのか不安
  • 自宅や施設までのワンクッション

救急病院で治療をして、入院のきっかけとなった病気に対しては治療が終わったけれども自宅に直接戻るには体力も低下していて不安な方。ベッド上で安静の時間が長かったから足の筋力が弱ってしまって歩くのが不安だからリハビリがしたい方。回復期病棟(リハビリ専門)に入院するには疾患が該当しない方等々。

体の状態変化に伴い自宅環境を整えるまでの入院

  • 住宅改修をしている間に入院してレベルアップ
  • 環境に適したリハビリ
  • 家族の介護に対する準備期間として

入院や急激な体調の変化を機に、自宅を改修する事にしたけどその間どこで生活しようかと考えている方。ショートステイではリハビリが出来ないし、せっかくならリハビリをしながら改修を待ちたいという方等々。

介護する方の休養の為の一時入院(レスパイト入院)

  • 家族が旅行中に入院
  • 介護疲れ
  • 老老介護の負担軽減
  • ショートステイ期限切れ

一般的なショートステイでは、医療的な処置が多く利用できない方。またはショートステイの利用期限が過ぎてしまい入所までにはまだ数カ月日数が必要な方等々。

回復期リハビリテーション病棟(リハビリ専門病棟)との違い

回復期リハビリテーション病棟(以下:回復期)とは、脳血管疾患、骨盤・四肢の骨折などの適応の疾患がある。急性期治療終えて症状が落ち着いた方に集中してリハビリを提供する病棟です。回復期への入院は決まった疾患しか基本的には入院できません。

地域包括ケア病棟は特に適応の疾患などは定めておらず、疾患の無い方でも入院できるのが特徴です。病状に応じて包括的なリハビリを行ってくれます。

しかし、入院期間も決まっています。もちろん病状によって治療が必要な方には転院を調整してくれたりと対応はしてくれますが、保険診療上の入院期間は最長60日となっています。

地域包括ケア病棟へ入院するにはどうしたら良いの?

かかりつけ医がいる方は、まずかかりつけの先生に相談してみましょう。かかりつけ医から診療情報等を地域包括ケア病棟がある病院へ提供して頂く必要もあります。予めかかりつけの先生に相談しておくとその点がスムーズにいきます。

救急病院に入院中の方はその病院の相談員((MSW:Medical Social Worker)へ相談してみましょう。転院可能な地域包括ケア病棟のある病院を紹介してくれるはずです。

両方ともに該当しない方は、直接地域包括ケア病棟のある病院へ連絡するのも手です。病院にはどこも基本的には相談員が配置されています。相談員へ繋いでもらい状況を説明してみましょう。入院までの流れを教えてくれると思います。

ちょっとした裏話!

病院側が地域包括ケア病棟でより高く診療報酬を得るためには、「在宅復帰率70%」を維持し続けなければなりません。在宅復帰率とは、自宅または※自宅に準ずる所へ患者が退院する必要があります。

要するに決められた期間(60日以内)に自宅(自宅に準ずる所)に退院できるように調整する必要があります。その為、長い入院を希望される方や60日以内に退院の見込みがなさそうな方は地域包括ケア病棟のある病院側が敬遠する可能性もあります。

※自宅に準ずる所とは特養等の入所施設や在宅と認められるショートステイ等です。老人保健施設は該当しない為、地域包括ケア病棟後の退院先としては病院側は敬遠します。

まとめ

地域包括ケア病棟は、入院や急な体調不良でそれまで出来ていた事が出来なくなってしまった方が一時的に入院し体調を回復させるにはとても適した入院先です。

もし家族や親族が入院し、様々な理由ですぐには自宅に帰れないような事があった場合にはぜひこの記事が参考になると嬉しいです。

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